【切削加工】
お客様の困った!改善事例 管楽器の測定ゲージ
楽団の「オーボエ」奏者の方から連絡が有り、金属加工で是非とも作成して頂きたいと連絡が入り訪問されました。楽器の部品等の加工依頼かと思っていましたが想像とは違い、楽器オーボエに使用するリード(楽器に用いられる薄片をいい、振動して音源となる)作成の材料ケーン(丈の高い葦)の太さを選別する為の測定ゲージを作って頂けないか?との依頼でした
聞く話によれば海外製の既製品は有るらしいのですが測定ピッチが大きく思い通りのリードが出来ずに困っているとの事で
可能で有れば0.1mm単位で径の測定とケーンを3等分した後も0.1mm単位で測定できるゲージの作成が希望でした。
材料のケーンは海外(主にフランス)からの輸入しかなく、直径9.5mm-10.0mm、あるいは10.0mmー10.5mmのどちらかを頼む
らしいのですが、これがとてもいい加減らしく10.0mmー10.5mmのケーンでも、10.0mm以下や10.5mm以上が1割程度混るのが
当たり前とも言われておりました。
オーボエ奏者が好むケーンの直径は、10.0mm前後らしく、それぞれ奏者の拘りで0.1mm単位のレベルで使い分けをする 世界の様です。ケーン自体が自然に育つ植物で同じ産地でも気候や天候、湿度等の影響で毎年微妙に違うとの事。 このように自然に育つ植物をよいリードにするには、数値化することが重要であるという考えから精密なゲージを製作する 事になりました。 完成したゲージはそれまで曖昧であった数値の部分が簡単かつ正確に測定できる様になったと大変喜んで頂けました。 我社が製作した物がこの様な形で役に立つことができ我々も大変うれしく思っております。